スター農家プロデュース事例【株式会社 春口農園さま】
カットネギのこだわりを言語化。
クロスエイジの経営支援で売上高が約6倍に!
春口農園さまとの出会い
春口農園さまとクロスエイジ、社長同士の「志」が混ざりあう。
春口農園さまとは、農産物の展示会にて出会いました。当時は名刺交換をした程度でお取引には繋がりませんでしたが、後に共通の取引先からのご紹介で再会。
そこでお互いのビジョンが一致し、春口農園さまの青ネギをプロデュースさせていただく運びとなりました。
もともと春口農園さまは、栽培面積の大きさやネギの加工設備を持っていたことから、九州でも有数の農園でした。
プロデュース前の課題
恵まれた環境を存分に生かせる「カットネギ」
商品の魅力をしっかり理解し、伝えていくことが課題。
業務用カットネギの強みや特長を、自農園だけで把握するのが難しく、取引先のニーズの汲み取りや競合商品との差別化もできない状態でした。
クロスエイジが春口農園さま独自の特長やこだわりをヒアリングし、販路開拓のために取引先に営業する際のポイントを整理する必要がありました。
プロデュースのポイント
①流通プロデュース
商品の特性を存分に「見える化」。クロスエイジだから出来る、戦略的なマーケティングや営業ノウハウで着実に販路開拓。
元々生産されていた業務用切りネギの販路開拓を行いました。販路拡大に向け、クロスエイジの取引先である卸売業者、仲卸業者、業務用野菜の中間業者へ営業活動を行いました。
また、後にプロデュースした小売用カップネギも、クロスエイジだからこそできる戦略的なマーケティングや営業ノウハウにより契約が決まっていきました。
当時、新たに始めたカットネギは、農家直営ならではの低コストが強みでした。
そのため、プロデュース1年目は業務卸をターゲットに販路を拡大し、飲食店に卸すカットネギを500gや1kg単位で袋詰めして販売していました。
営業時には「供給・販売企画書」の作成やクロスエイジに蓄積されている取引先のリストを活用しました。営業ノウハウや自社でインサイドセールス*機能を持ち、農家さまの代わりに営業活動ができることはクロスエイジの強みです。
*電話やビデオ会議などを用いて行う営業
②商品プロデュース
消費者目線、競合商品との差別化を踏まえてカットネギの魅力を届ける。
POP作成にあたり、カットネギの特長や生産過程をしっかりヒアリング。
そして、消費者やバイヤーの方に春口農園さまのこだわりがしっかり届くように言語化します。実際に、九州の農家ではまだ珍しかった「農家直営の工場での加工」によるメリットを存分に打ち出したPOPを作成。消費者の方が求める価値提供や競合商品との差別化することもしっかり意識しました。
私たちが商品プロデュースにおいて大切にしていることは3つ。
1.競合商品と区別できる「識別性」
2.外装だけでなく商品自体がきちんと高価値であるという「価値性」
3.品質や供給が安定している「保証性」
農業専門のプロデュース会社として、農家さまに伴走する私たちだからこそ、真の魅力を発見することができます。
また、従来の業務用カットネギとは別に、カップに少量を詰めた小売用の「カップネギ」の販売。スーパーなどの小売店にも販路を拡大していきました。「はる一」というネーミングも春口農園さまと一緒に考えました。
(※春口農園さまと考えた「はる一」というブランド名)
③生産者プロデュース
新しい商品の事業構想で大ヒット商品を生み出す!経営面でも多方面から伴走。
小売用カップネギの需要が拡大したところで、業務プロセスの見直しが必要になり、受注・製造・出荷のプロセスの改善やシフト体制の強化、採算の見える化などもご提案させていただきました。
ここで、第2カット工場建設が決まり、中期経営計画も策定し、春口農園さまの経営状態であれば、建設に十分に投資できると判断いたしました。
時間をかけて農家さまとじっくり向き合うので、各農家さまに必要なコンサルティングが可能です。
プロデュースによる変化
小売用カップネギの販売販路もどんどん増え、年々取引先での販売金額も上昇しています。これは、「はる一」のファンが着実に増えているという証拠です。
需要も拡大したので、第2カット工場建設を経て、売上が1.3億円(2014年度)から7億円(2023年度)まで上がりました。
春口農園さまのこだわったカットネギやアイデアの豊富さに、クロスエイジの全面的な経営支援が加わることで、スピード感を持って目に見える結果が達成できました。
また、春口農園さまと二人三脚で歩んだことで、宮城県や京都府などでも青ネギ事業が拡がり、「青ネギジャパン」を結成しています。これからも全国各地にスター農家が輩出されていくのが楽しみです。
(執筆:綾尚世/編集:ひのりほ)